ご家族と最善を一緒に考える「めい動物病院」竹内先生インタビュー

言葉を話せない動物たちと、その健康を願うご家族のために。「めい動物病院」が大切にしているのは、一方的な治療の押し付けではなく、ご家族としっかり対話を重ねて「その子にとってのベストやベター」を一緒に導き出すことです。

病気の症状を見逃さないよう「ジェネラリスト」として研鑽を重ねる姿勢から、ストレスを和らげる検査の工夫、受診後のごほうびやお茶が飲める温かい院内空間まで、竹内先生の真摯な想いを伺いました。

目次

愛犬「命」を自ら救った原点

ーー獣医師を目指したきっかけを教えてください。

小学生の頃、北海道で暮らしていた時期があり、自然や動物が常に身近にある環境で育ちました。当時飼っていたハムスターの体調が急変した際、病院へ連れて行く前に亡くなってしまい、自分の無力さに大きなショックを受けたことが「動物のお医者さん」という存在を意識した原点です。

中学の卒業文集にも「10年後の私」として「見習い獣医さん」と書いていました。 実際に獣医師の道を強く決意したのは高校時代です。自分の意志をしっかり持った友人たちに進路の悩みを明かした際、「竹内らしくていいよ!それぞれ夢に向かおう!」と温かく背中を押してもらいました。この一言が大きな後押しとなり、獣医師に「なりたい」から「絶対になる」という固い決意に変わりました。

ーー開業されたきっかけや、この地域を選んだ理由はありますか?

真剣に開業を考え始めたのは、勤務医として赴任していた沖縄での経験がきっかけです。離れて暮らす家族の最期に立ち会えなかった経験から「家族の近くで働きたい」と強く思うようになり、自分の診療方針をダイレクトに反映できる開業の道を選びました。

武蔵新城という土地を選んだのは、元同僚から「本当に素晴らしい場所だから一度行ってみてほしい」と勧められたことが始まりです。実際に街を訪れてみると、その言葉通り魅力的で温かい雰囲気に満ちており、「ここで開業しよう」と即決いたしました。

ーー診療をするうえで一番大切にしていることは何ですか?

患者のストレスに極力ならないように配慮しながら検査の必要性を考え、治療などにおいては選択肢や正しいことが一つとは限らないと考え、飼い主ご家族と方向性を考え決めていくことを大切にしています。その子にとってのベストやベターは飼い主さんと一緒に考えなければなかなかわかるものではありません。

動物と人に優しい獣医療を提供することで、家族全員の幸せな時間をサポートしたいと考えておりますので、動物の状態を把握することはもちろんですが、ご家族のお気持ちやお考えを教えていただけるように配慮した診療を心がけるようにしています。

ーー獣医師として印象に残っている出来事はありますか?

私が初めて手術の執刀をした時のことは強く印象に残っています。その子は当院名の由来となっている「命(めい)」という名の柴犬で私が大学6年生の時に引き取った犬でした。この子が子宮蓄膿症を患い、生死に関わる状況に陥りました。

自分の家族である子の手術実施には賛否あるかとは思いますが、私は自分の手で助けたいと強く希望し上司に許可をもらい初めて執刀医として手術を行いました。手術前と手術中と手術後における私の飼い主としての気持ち、獣医師としての気持ちは今でも忘れられません。ちなみに手術は成功し、術後の病状も改善してくれていつもの元気な命(めい)に戻ってくれました。

不安を解きほぐす温かな空間。チーム医療で届ける幅広い動物医療

ーー病院名の由来があれば教えてください。

当院の名前に『めい』をつけた理由は2つあります。一つは私がいつも感じている『命』『使命』から『めい』の字を取りました。

『ひとつの命が多くの命を支え、ひとつの命は多くの命に支えられている』『受け取った知識や技術は、多くの命へとつながる架け橋になる』この想いを大切にしたいとの思いを込めて病院名として掲げています。

もう一つは私が獣医学生の時に引き取った柴犬の名前が『命(めい)』であったことです。私に飼い主としての責任感と家族の大切さを教えてくれたかけがえのない存在であり、獣医師となり初めて治療を担当した子でした。彼女は本当に多くのことを私に教えてくれました。

この『めい』という言葉を大切にし、ずっと心に留めておきたいと思い、病院名として掲げることにしました。

ーーどのような雰囲気の病院を目指していますか?

動物や飼い主さんご家族にとって動物病院は不安や緊張を感じる場所だと思います。そのため清潔感と温かみのある動物病院であり続けることを目指しています。

動物にとって極力ストレスが軽くなるように、そしてご家族にとっての不安事を一つ一つ紐を解くように軽くしていき緊張感を緩められるような動物病院でありたいと考えています。例えば、超音波検査を実施する際などは動物やご家族の不安感解消のためにもご家族に立ち会ってもらうように極力しています。これによって動物にとってもご家族がいる安心感があり、ご家族にとっても一緒にいることができてどんな検査を行っているのかを直接確認できるので、不安感を減らせると考えています。

ーー力を入れている診療分野・得意分野はありますか?

『動物医療のジェネラリスト』であることが当院のスタイルです。このこだわりは開業してからのものではなく、それよりも以前からのものです。病気で苦しんでいる動物がいれば何であっても力になりたいと感じていたことが一番の理由です。

患者さんと飼い主さんに安心を提供できる獣医師でありたいとの気持ちから広い視野を持ち、常に可能性を探りながら、また先入観にとらわれず常にあらゆる疑いを持ちそしてその確認を行うように心がけています。そのために自己研鑽を怠らないようにしています。

今までも循環器および内科診療施設や眼科診療施設や歯科専門診療や軟部外科や硬部外科そして高度画像診断(MRIおよびCT)についても専門施設にて学んできました。今後もさらに広い視野を持って幅広い医療の提供ができるように向上心をもち診察を行っていくつもりです。診療に関しては、症状を見逃さないように最善を尽くすということをモットーとしています。

ーー院内設備やサービスなど、こだわっている部分はありますか?

半導体レーザー、内視鏡やデンタルユニットなどの機器を導入し幅広い治療に対応できるようにしています。

また、飼い主さんご家族にとって待合室でお待ちいただく時間が長くなってしまうことがあるので、なるべく待合室の環境を整えるようにしています。ウォーターサーバーとともにお茶やコーヒー、カフェラテなどが自由に飲めるように設置しております。

また、診察後の頑張ったわんちゃんへのご褒美用のおやつも常設しております。

ーースタッフさんや病院の特徴を教えてください。

職業柄なのかもしれませんが当院のスタッフは女性が多く、ご家庭と仕事を両立しながら勤務している方が比較的多いです。そのため育児時短勤務で頑張ってくれているスタッフも多いです。
また愛玩動物看護師が国家資格化されたこともあり、当院では獣医師指導のもと採血や血管内留置や皮下点滴対応や尿道カテーテル設置などは愛玩動物看護師スタッフも行っており、チーム医療として診療に向き合っています。

また、最低年1〜2回はパートスタッフも含めた全スタッフ参加型院内研修を行い、心肺蘇生法などを含むチーム医療として重要な内容の講習実習を行うことでスタッフ全員が共通した医療提供ができるよう徹底しております。

家族と築く「病気の予防と早期発見」

ーー地域の動物や飼い主さんと接する中で感じることはありますか?

一言で言えば『愛情に溢れている』と感じています。

日々診察し飼い主さんとお話をしていると「どの子もみんなご家族から愛情をたくさんもらっているのだなあ」と感じられ、こちらも心が温かくなります。辛い思いをしているわんちゃんやねこちゃんがいれば、まずはその辛さを取り除くことへ尽力することが私たちの責務であると思っています。

そんな子たちが元気になってご家族のもとでまた幸せな普段の生活へ戻られるご様子を見ることができるとこちらも幸せな気持ちになります。

ーー川崎市の飼い主さんへ伝えたいことはありますか?

動物はヒトの言葉を話せないですし、ヒトは動物の言葉が話せません。そのため、動物が出してくれる様々なサインに可能な範囲で気づいていくことはとても大切です。

それは例えば歩き方の変化であったり、家での動き具合であったり、体重や体格の変化だったり、食べているごはんの量や飲む水の量の変化だったり、皮膚の変化だったり・・・ちょっとした変化を知ることでも病気の早期発見や大病を防ぐケアに繋がります。

そして定期的な健康診断を受けることで症状では気づけないような問題が生じてきていないかを確認することはとても大切と思います。わからないことや不安に思うことがあればホームドクターさんに聞いてみてください。動物は気持ち悪いとか、お腹が痛いとは言えませんので、かけがえのない家族の一員として健康にどうぞ気を配ってあげてください。

ーー普段から気をつけてほしい健康管理などはありますか?

わんちゃんについては、散歩時における自転車との接触事故の報告数が増えていますので、散歩時は周囲の状況を十分に確認するようにご注意ください。

わんちゃんねこちゃん共通してご注意いただきたい代表的なこととしては「かわペット」のトップページにも情報を載せてありますが、異物の誤食についてです。

わんちゃんの中には「おもちゃを噛み壊して飲み込むまでを一つの目的達成(遊びの一つ)」と考える子もいますのでご注意ください。ねこちゃんは「ウレタンマット」などの弾力性ある物質を好む子がとても多いため、ジョイントマットなどを齧って食べてしまうことで腸閉塞に至ることが多いです。ご家族皆様でご注意いただくことはとても大切ですのでどうぞよろしくお願いいたします。

先生の素顔コーナー!?竹内先生の素顔とリフレッシュ法

ーー先生ご自身は動物を飼っていますか?

多頭飼育をしていましたが、今年の春に虹の橋を渡ったねこちゃんを最後に今は動物がいない生活をしています。家に動物がいないということは獣医師になってからは初めてのことです。

今までいた家族がいないことで感じるこの感情も、この時間も、私にとってはあの子達が私にくれた大切な時間と思っています。とりあえず、今は急がずにまた何かご縁があれば考えようと思っています。

ーー好きな動物や思い出に残っている動物はいますか?

幼少期を過ごした函館では、社宅であったため犬猫を飼育することができませんでした。そのため、親の知人宅で飼育されていた犬(レオ君)を飼い主さんにお願いして夏休みや冬休みに散歩を1日2回させてもらっていました。とても楽しく嬉しかったのを今も覚えています。

あとは、私が通っていた小学校の通学路にペットショップがあり、そこではアライグマを外で管理していました。比較的人間に懐いていたので、よく小学校の帰りにそのペットショップに寄って、外にいるアライグマにドッグトレーニングみたいなことを給食のパンを使ってやっていたのを覚えています。今考えると恐ろしいことをしていたなと思います。

ーー休日の過ごし方や趣味を教えてください。

最近では健康のための運動とハイキングです。あとは、技術面は皆無ですが電子Drumをたまにパタパタと自由気ままに叩いて自己満足しています。

ーー飼い主さんが知らない意外な一面があれば教えてください。

意外なことかはわかりませんが・・・

生の音楽に触れることが好きなので音楽ライブに行ける機会があれば行くようにしています。音楽は「時間に関係なく、同時に多くの人の心を不特定に救済する」と僕は思っています。音楽は偉大ですね。私にはそんなことできません。そのため私は音楽活動される方をとても尊敬しています。

正しい選択肢は一つじゃない。家族みんなの幸せな時間を全力でサポート

ーーかわペットをご覧になる飼い主さんへメッセージをお願いします。

わんちゃんやねこちゃんにおける情報をなるべく多く把握するために飼い主さんご家族との対話はとても大切です。そのため、動物病院へのご受診の際はご家族の中でもその動物のことを詳しく知っている方にご来院いただくのが最良です。

当院では日々の診療において飼い主さんと相談し、考えうるあらゆる選択肢の中から治療方針を検討し、決定しております。

また、高度医療が必要な場合や、難治性疾患においては大学病院や民間の二次診療施設へのご紹介も行っており、連携して治療を行っています。治療などにおいては選択肢や正しいことが一つとは限りません。その子にとってのベストやベターを飼い主さんと一緒に考え動物と人に優しい獣医療を提供することで家族全員の幸せな時間をサポートできればと考えております。どうぞお気軽にご相談ください。

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