川崎市獣医師会
本記事は、石田動物病院院長・石田先生の専門的な監修のもと執筆しています。
石田動物病院 公式ページ:http://www.kozovet.com/

レオパは何を食べる?:餌の基本知識
レオパは基本的に昆虫食です。野生下では節足動物を食べています。飼育下では、主に生餌(昆虫類)と人工飼料のどちらか、または両方を与えます。
1.生餌(昆虫類)
- 冷凍したものや、乾燥したコオロギがあり、飼い主さんのスタイルに合わせて使用できます。
- 栄養価を調整しやすい(後述の「ガットローディング」)。
- レオパの食いつきが良いことが多く、自然な捕食行動を促せます。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| コオロギ (フタホシコオロギ、ヨーロッパイエコオロギ) | 最も一般的。活発に動き、食いつきが良い。 |
| ミルワーム、ジャイアントミルワーム | 脂質が高め。嗜好性が高いが、与えすぎに注意。補助食やおやつ程度にあたえる。 |
| デュビア (アルゼンチンモリゴキブリ) | 栄養価が高く、動きが鈍いため扱いやすい。 |
2.人工飼料(乾燥したドライフードや半生タイプがあります)
- 栄養バランスが完璧に調整されており、これだけで飼育が可能な商品が多いです。また、保存性にも優れています。
- コオロギなどの生餌を管理する手間がないため、飼い主にとって非常に楽です。
- 生餌に慣れたレオパは、人工飼料を最初は食べないことがあります。幼体のうちから慣らしておくとスムーズです。
- 幼体のうちは食べていたが、成長して突然たべなくなることがあります。
- 製品の与え方、説明に沿って与えてください。
餌やりと給水のルーティン

1.餌やりの頻度と量
レオパの年齢や体格によって、頻度と量は異なります。
| 年齢 | 頻度の目安 | 量の目安 |
|---|---|---|
| 幼体(ベビー) | 毎日 or 1日おき | レオパの頭の幅と同程度か、少し小さい餌を食べるだけ与える |
| 亜成体 | 2~3日おき | 適切なサイズの餌を食べるだけ与える |
| 成体 | 3~4日おき | 適切なサイズの餌を食べるだけ与える |
- 餌を食べてお腹がパンパンになったら、消化のために2~3日休ませてあげるイメージです。消化器に負担をかけすぎないよう、量を調整しましょう。
- 成体では、体型により与える頻度や量を調整する必要があります。
2.栄養添加剤(サプリメント)は必須!
レオパを健康に育てるには、餌にカルシウムとビタミンD3を添加することが必須です。
- カルシウム:骨格形成に不可欠。不足すると「クル病(骨が曲がる病気)」になります。
- ビタミンD3:カルシウムの吸収を助けます。
餌(冷凍コオロギ・乾燥コオロギ)に白い粉状のサプリメントをまぶして与えます。これをダスティングと呼びます。
※人工飼料を主食としている場合は、サプリメントは、不要です。
3.ガットローディング(活餌の場合)
生餌を与える場合、餌を与える直前に、コオロギなどに栄養価の高い野菜やコオロギ専用のエサを食べさせておきます。これにより、コオロギが持つ栄養がレオパへ効率よく伝わります。
4.給水について
積極的に水を飲む動物ではないですがケージ内の水入れには、毎日、新鮮な水を入れておきましょう。レオパは水入れから直接飲むだけでなく、湿度の維持に役立ちます。ウェットシェルターの壁についた水滴や霧吹きでケージのガラス面についた水滴を舐めることで水分補給をすることもあります。
健康管理:要注意な病気のサインと脱皮のサポート

レオパは比較的丈夫ですが、飼い主が注意深く観察することで、病気の早期発見につながります。
1.拒食(餌を食べない)
- 原因
温度が低い(30℃に達していない)、脱皮前、環境の変化によるストレス、または病気の可能性があります。 - 対処
まず温度設定を再確認し、環境を静かに保ちましょう。1週間以上の拒食が続く場合は、獣医師に相談が必要です。
2.下痢や異常な便
- サイン
通常、レオパの便は適度な硬さがあり、白く硬い尿酸と一緒に排出されます。水っぽかったり、異様に臭かったりする場合は、消化不良や寄生虫感染の可能性があります。
3.脱皮不全
レオパは成長とともに定期的に脱皮を行います。
- サイン
脱皮後、指先や目の周りに古い皮が残っている状態。皮が残ると、指が壊死したり、視力障害を引き起こしたりします。 - 対処
ウェットシェルターの湿度を上げたり、ぬるま湯に浸して皮をふやかして、優しく取り除いてあげましょう。
4.クル病
- サイン
あごの変形(ゴムのように柔らかくなる)、手足の震え、体が曲がってしまう、真っすぐ歩けない、お腹を床につけて歩くなど。 - 原因
カルシウム不足またはビタミンD3不足。栄養添加を怠った場合に発症します。適切なサプリメント投与で予防できます。
毎日の観察ポイント
以下の点を毎日チェックする習慣をつけましょう。
- 目:目が澄んでいるか、ふさがっていないか。
- 尻尾:栄養が蓄えられる尻尾がぷっくりと太っているか(健康のバロメーター)。
- 動き:動くときにぐったりしていないか、変な震えがないか。
- 排泄物:正常な便(白と黒の塊)があるか。
- ウェットシェルター:湿度があり、レオパが定期的に利用しているか。
第2回まとめ
レオパの健康は、正しい餌やりと栄養補給にかかっています。そして、飼い主のきめ細やかな観察が、病気から守る盾になります。次のステップは、いよいよレオパとの触れ合い方です。
次回予告
【第3回】レオパとの暮らしを豊かに:安全な触り方、ハンドリングの注意点、繁殖の基本
いよいよ最終回!次回は、安全なハンドリングの方法、性別の見分け方、そしてよりディープなレオパライフを楽しむための基礎知識をご紹介します。






